お坊さんが語る終活

後悔しない人生を、笑顔の毎日を本当の終活で。

みんながバラバラに。

昨日の地元紙に

「個人情報  見守りの壁」との見出しがありました。

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その向かい側には

「子供たちを犯罪から守ろう」との全面広告がありました。

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前者は高齢者への見守りに、個人情報保護が弊害となっているという事を伝えています。取り上げ方としては、民生委員さんが知っている、地域の高齢者の情報を、守秘義務の下、漏洩できない。でも一方で、地域全体で情報を共有できれば、もっと見守りが出来るのではないか、とのことであります。

 

後者はうちの子も小学低学年の頃、教えてくれた「いかのおすし」であります。

この中で、行かない、乗らない、大声を出す、すぐ逃げる、知らせる。全く問題なしです。

しかし、子供への加害行為として、

声かけ34.2%

つきまとい16.0%

写真撮影13.9%などがあります。

 

このうち1番多い声かけ、読み違える人いませんでしょうか?

「子供に声をかけたら、予備犯罪とみなされるかも、だから子供に声をかけないようにしよう。」という風に。

 

今の日本の社会が抱える大きな問題の一つがこの「個人主義」だろうと思います。

 

「触らぬ神に祟りなし」そうかもしれないですね。でも、神の祟りを恐れる人は、神の存在を信じる人ですよね。

なれば「触らぬ神からお陰(功徳)なし」でもあります。

「我関せず」もうやめませんか?

人は人と関わらねば生きて行けません。

 

戦後日本は「共助」の社会から「公助」偏重の社会へとシフトしました。全体主義の是非はあるかもしれません、ですがあまりに占領政策に素直にハマりすぎたのではないでしょうか。

 

その結果、少子化となり、社会保障に頼りきりの社会となり、となりの人が誰なのか、何をしているのかも知ろうとしない、常に声をかけて、心を育まねばならない時期の子供に声がかけられないという錯覚まで。高齢者が町内に溢れかえっても、助け合えない、とまあ負の遺産は山ほどあります。

 

みんなバラバラです。

何がこんなにバラバラにしているのか、ちょっと考えてもらえないでしょうか?

 

夏休みが終わり、もしかするとまた青少年の自死がニュースに出るかもしれません。

キラキラ輝く彼らの瞳を誰が濁らせているのでしょう。