お坊さんが語る終活

後悔しない人生を、笑顔の毎日を本当の終活で。

身の丈に合わす。身の丈を計る。

池袋で若い母親と幼な子が「車」という道具によって亡くなられた。

お二人のご冥福をお祈りいたします。

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近年、高齢者による交通事故が頻発している。

免許証の返納を呼びかけるも、なかなか返納に踏み切るひとは少ないのが現状。そんな中まさに取り返しのつかない事故が起きてしまっている。

日本では確か18歳から免許の取得ができたかと思います。私も高校を卒業する年に教習所へ通った。

あれから約30年が経過している。

高齢者では無いが、身体機能、瞬時の判断力などもはやピークは過ぎているでありましょう。

 

ところが皆さん如何ですか、毎年、歳を重ねているのですが、その自覚はあまり無いのではないでしょうか?感覚として、動きが鈍くなったとか、目が見えにくくなったとかはあるかと思います。しかし、心というか精神的には二十代と変わっていないのではないでしょうか。ここが問題!

 

人は皆、「死」に向かって生きています。

言い換えれば「死」のための準備を知らないうちに進めていると言えるのではないでしょうか。

だとすると、身体機能、感覚器官いずれも「死」に近づいているのです。

ならば様々な道具を使うにあたり、当然若い頃と同じ使い方は出来ない、と判断すべきであります。

「まだ大丈夫」この傲慢さが不幸の始まりであります。

自分は年齢並みであると、身の丈を計り、その身の丈に合わせた道具の使い方、あるいは自分では使わない、という判断をすることが大切であり、これも現代社会における「終活」の一つであります。