お坊さんが語る終活

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広島市合葬墓

先日の無縁遺骨の話から、以前から気になっていた広島市の合葬墓を視察に行って来ました。

まずはとっても近くにあったので、驚きました。

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場所は東区の高天原墓苑。

広島市の斎場、つまり火葬施設のある、昔からの墓苑です。その一画に市が約1600万円で建立した立派な合葬墓がありました。

市のホームページで建立の規模や、考え方、仕様などを見ておいたのですが、恐らく内部はかなり大きな納骨施設であろうと思います。

 

納骨の条件としては、広島市の人、又は広島市の人の身内といった方の焼骨のみお預かり。

毎年公募があり、今年は第1回目は5月で広報などにも掲載されるそうです。

 

一体5万円ですが、あくまで市が責任を持ってくれるのは遺骨の合葬状態での「管理」です。

永代使用はできるが、永代供養はしません。

当然ですね、市ですから。

今後、需要は増える一方だと思います。

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壁面にはお名前が刻めるようになっており、現在182名のお名前が刻んでありましたが、その中でも同じ姓のお名前が6名並んでいるところもあり、明らかに「改葬」つまり「墓じまい」されたおたくの遺骨と判断がつきました。

 

墓の文化が音を立てて変わりつつあります。

しかしこれは墓で止まるものではありません。

「家」に必ず押し寄せて来る問題です。

 

私は個人的には合葬墓は反対ではありません。

ただ、父祖に対する畏敬、尊敬、感謝、これらの思いを伝えるツールとして、墓に始まる文化はとっても大切な役割を果たしていると思います。

一度、墓と遺骨と供養についてお話をする機会を作りたい気持ちです。

 

皆さんにはご家族はありますか?

そのご家族は、あなたの遺骨をどんな風に扱われますか?

ちゃんと日頃から想いを伝えていますか?

うっかりすると、畑の骨粉になってしまうかもしれませんよ。

きちんと遺骨を扱える育て方をして下さいね、お願いしますから。

 

ご覧下さり、ありがとうございました。合掌