お坊さんが語る終活

後悔しない人生を、笑顔の毎日を本当の終活で。

ご遷化

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去る6月17日18:30、稲山霊芳三代燈主様が世寿94歳をもって、本国の浄土へと還帰されました。

 開祖様の指示により、医学博士の道を歩む中、現世の光明化のため生涯を人救いに捧げられ、我々の先頭に立って、世に光りを放たれた三代燈主様のお隠れは、遺弟となった私たちにとって、比するものなき悲しさと寂しさでありました。

 

 17日夜、連絡を受け広島から新幹線で大阪の総本山へ向かい、到着後すぐにご面会をさせていただき、永年のご労苦に感謝を申し上げました。

 18日、教内のお別れ。19日、通夜式。20日、密葬儀を済ませて頂きました。

 

 葬送には沢山の信徒はもとより、東久邇信彦、吉子両殿下をはじめ、比叡山延暦寺の小堀光実執行様、叡南覚範毘沙門堂門跡門主様などの仏教界諸大徳。大本の出口紅教主様、また大阪府神社庁長老.大阪天満宮名誉宮司の寺井種伯様そして、三井住友銀行頭取のご名代として、常務執行役員の河原田岩夫様、内閣総理大臣補佐官衛藤晟一参議院議員もお越し下さいました。

 

 密葬を終え、親族、遺弟らが最後のお別れを済ませ、輿に乗せられたお棺が、ゆっくりと祈願本堂から正面玄関に向けて進む中、廊下ところ狭しと参列の信徒が合掌し、ご真言を唱える声が連呼しておりました。

 三日間の葬送を終え、翌日、教内のもので第四代燈主の就任式である、伝燈相承式が行われ、ここに桶屋良祐第四代燈主様が名実共に、立たれたのであります。

 

 開祖様が歩まれた衆生済度の灯火を、二代、三代、そして四代と継承し、その遺志を後世へつなげることは、大きな組織としての終活の大成であります。

立場の違いはあれど、一生を終えるその時、人は周りの人に大きな影響を与える。

日々にいかに閉じるか、それを考える時間は、あるようでないのではないでしょうか。合掌