お坊さんが語る終活

後悔しない人生を、笑顔の毎日を本当の終活で。

この度の出来事は。

今日午後、日本大学アメフト部の宮川さんの記者会見が行われ、報道を注視しました。

出す言葉を選ぶのに、辛さをさえ感じます。

 

会見から結論としては、監督、コーチの指示により行われたことでありました。今後、刑事事件に発展する可能性も当然示唆されますが、なんかズレてる!

勉強、経営、部活…当然ながらことの優劣、勝ち敗け、損得、みんな介在します。しかしそれは一定のルールの下に成立することであり、無法地帯においては、その優劣、勝ち敗けも意味を成しません。

何故、そんなベーシックなことが見えなくなっているのでしょう。

 

今回の件「イジメ」です。最近の言葉を使うなら「パワハラ」ですか。

会見の中、「理不尽」という言葉がありました。道理がない、道理が通らない、という意味です。

人は時として、理不尽な環境下、それを飲まねばならないことがあります。勿論程度物だと思いますが、ことの大小の違いはあれど、理不尽のもとで采配されている側は、イジメに遭っているということになります。

 

今回は特に、成人したばかり、将来永く社会で役に立っていってもらわねばならない青年が、こうした環境に置かれることに、とても悲しさを感じます。

「ならぬものはならぬ」この言葉が日本から希薄になってどれくらい経つのでしょうか。

範を示すべきはいったい誰ですか?

 

事件は法の下、裁かれて行きましょう、しかし今回の件から、「キチンと襟を正して、率先垂範せねばならないのは我々、いや私だ!」と気づく大人が何人なのか。

スポーツの世界、学生の部活の話、これはこういう事があった話、こんなとらえ方では、犠牲となった両方の学生さんに申し訳が無さすぎるのではないでしょうか。

今回の件、この国に住まう全ての大人が、我がこととして捉えるべきことと断言します。

 

被害者の方の心身の傷が、そして反則行為をした宮川さんの心の傷が癒えてくれることを願います。