お坊さんが語る終活

後悔しない人生を、笑顔の毎日を本当の終活で。

夏の暑い日、おかげさまで私は汗をかきます。

汗をかいた額を、ごく普通にハンカチなどでぬぐい、水滴を無くします。

 

肌着も汗でびっしょりになることもあります。そんな時は風邪をひいてはいけませんから、肌着を交換します。

 

お風呂やシャワーの後、体についた水滴を拭うのにバスタオルを使っております。

 

助けてもらってましたね、布に。

何気なく使って、何気なく洗濯カゴに入れている、それらほとんどが布ですよね。

でもこの布がもしなかったら、日常丸裸で生活しない時いけませんね。なくてはならない物の一つではないでしょうか。

 

この布を施すと書いて布施となります。

 

布施のルーツはインドにありますが、ダーナ、与えるということであります。

現代のお坊さんの袈裟は、煌びやかで荘厳なものがほとんどですが、元来は信者さんが供えた布を繋いで袈裟にしたのでありまして、大きな袈裟はその形を今に伝えて、パッチワークのように縫い合わせております。

 

仏、法、僧、この三宝を供養することは仏教にとってとても大切なことであります。

「布キレか」そんなふうに思っておられるかもしれませんが、布はなくてはならない物の一つではなかったでしょうか?

 

さあ、明日から一枚の肌着も、一枚のハンカチも、疎かには出来ないことを意識して生活しましょうかね。