特別講習
人はこの世に生を受けて以来、経験という学びの中で成長を遂げ、老化という衰退の時を経てこの世の行を終える。
それぞれが役割というものを担って、それを果たしてゆくことが、生きるということなのだと思う。
今回、若手修行者に対して次なる段階へ進むための特別講習が開講され、不肖小生はそのコーディネート役の任をいただいた。
今回6名の若手布教師が対象であったが、各人がすでに地方の布教の第一線に立つものばかりであり、まず彼らが不在の5日間、留守を守る人々を思い、短期ではあるものの、実りある研修にしなければならない、強い思いを持って当たらせていただきました。
儀式の所作はもちろん、可能な限りその形に現れる心を伝えるつもりで関わらせて頂きました。
6名が如何なるものを習得してくださったかは、これからの彼らの姿勢を見るしか、その判断は出来ない。
しかし、その姿勢が如何なる姿勢となって私の目に映るか、これが私自身への通信簿となることは間違いなく、終わってもなおその責の重さは肩を離れない。
この世に住まう人が、悲しみ少なく、笑顔の多い環境作りをすることが我々布教師の務めであります。
仏天のご加護により、彼らのはたらきが多くの人の笑顔の扶けとならんことを願いつつ、一旦広島の自坊へ帰ります。