お坊さんが語る終活

後悔しない人生を、笑顔の毎日を本当の終活で。

垣根は綺麗になったけど…

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毎月6日は原爆忌、出張でない限り朝、平和公園へ読経を勤めにまいります。

1月から3月まで6日という日が出張で不在でしたもので、年明けはじめてとなりました。

昨年の台風で特に傷んでおりました、原爆供養塔周囲の垣根が新調されておりました。桜花爛漫の中、とても気持ち良い感じがして、さぞ御霊もお喜びの事と拝察申し上げました。

阿弥陀経を中心とした20分程の読経が終わりますと、一人の男性の方が一緒にお参りして下さっておられました。

「ありがとうございます。一緒にお参り下さったんですね。」と挨拶を交わしました。

とても気持ち良いお勤めをさせていただいたんですが、実は少し残念な光景があったことも事実です。

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日本人は桜を愛で、新しい命の喜びを共有する「花見」という文化があります。団体や地域などさまざまなコミュニティが親交を深める、とても良い文化だと思います。

しかし一方で、自分のお尻をふけない人がいるのも事実であります。

 

平和公園は昭和20年8月6日、8:15人類未体験の爆裂、熱波、熱風によって命を失った数多の御霊を慰霊、供養する場所です。

今を生きる人々が、そこで桜を愛で、楽しい時を過ごすこと、きっと御霊もお喜びの事と思います。しかし、自分のお尻をふけないようではいかがなものでしょうか?

 

この週末、花見をされる皆様、公共の道徳という花は自らが咲かせるものです。

まだ間に合います、平成のうちにお尻のふける日本人になりましょう。