第二十一日目 導師
1月6日入寒から数えて21日目、たくさんの出仕行者の方々とともに、星供養の護摩供の導師を勤めさせていただきました。
寒護摩と呼ばれ、2月3日の結願まで毎朝5時から勤められ、今年一年の天下泰平、玉体安穏、四海静謐、万民豊楽、別けては星まつり祈願申込者の除災招福を祈念されるものです。
浄火燃えさかる中、祈願者の名前の書かれたひな形を火柱の中へくぐし、ひたすら祈念。
無事に導師のお役を勤めさせていただくことができました。
今日21日目の祭儀の準備をしてくださった方、乳木に記名を施して下さった方、未明から集まって祈りを添えて下さった方々。
諸具に触れるたび、「ありがとうございます」と思念しつつ、お祈りをさせていただきました。
思いますに、何一つ一人では立ち行かない。
すべて、自分以外のどなたかのお世話をいただき、自分が成立しているのだと。
なれば、いかにすべきか。
「世話にならないように」などという傲慢さは離して、「世話になります」と素直に言うべきであろう。
そしてまた、自分が世話になる分、人のお世話もさせていただくことが大切ではないでしょうか。
人と人とのかかわり、面倒くさく、煩わしいことが今の日本にもっとも大切なことだと、私は思っております。
さあ、自坊へ帰って午後から、面倒くさいことの大切さをレクチャーしよう。