お坊さんが語る終活

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樟蔭忌 四天王寺

篳篥を吹かなくなってもう、10年以上になりましょうか。

まだ、本山で修行中の頃、篳篥を習わせていただき、法要の入堂の時など楽人として出仕したこともあります。

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本山での練習は四天王寺楽所・雅亮会の先生雅講師として御教授くださっておられまして、今も変わらず本山の修行者はお稽古をつけてもらっています。

 

今日、四天王寺で樟蔭忌がおこなわれ、この6月に極楽へと還帰せられた三代燈主稲山霊芳師への追悼法要も併せてお勤めいただきました。

 

雅亮会初代小野樟蔭先生の忌日に毎年おこなわれ、その年の物故会員の追悼法要がす営まれているそうです。

 

四天王寺の方丈の間に祭壇が設えられ、まずは四天王寺森田管長猊下をお導師に、一山諸大徳出仕で自我偈が唱えられるなか、焼香をさせていただきました。

 

法要のあと、以和貴会会員の方による盤渉調越天楽の献楽。引き続き萬歳楽舞楽の献舞が行われ、雅亮会会員であった稲山三代燈主もさぞかし極楽からほくそ笑んでおられたことと思います。

 

稲山師が入会の頃は女性会員がほぼおらず、そこから少しずつ増えていったそうです。今では今日も半数は女性の奏者でありました。

 

雅楽では唱歌(しょうが)、字が違っているかもしれませんが、独特の音階に伴う歌があり、まずはそれを覚える事から始まりますが、今日も昔取った杵柄で、心中唱歌が出てまいりました。

改めて、雅楽という伝統文化を習わせてくださった稲山三代燈主様に感謝の想いを抱いた一日でありました。