お坊さんが語る終活

後悔しない人生を、笑顔の毎日を本当の終活で。

墓参代行?

今日は午後から熊野町のくまのみらい交流館で、終活講座第5講、エンディングノートの講習をさせていただき、21名の方が真剣に受講下さいました。

熊野会場は来月10日の第6講で一応、完結致しますが、出会うたびに皆さんとの距離が近くなり、その後も何か行事を開催したい感じであります。

 

さて話は変わりますが、今朝の産経新聞にまたもや面白いというか、あれっ?と思う記事が載っていました。

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今やポピュラーな日本語となった「ふるさと納税」その返礼品として「お墓参り代行」があるという記事でした。

 

平成27年18件であった自治体が今年の現時点では226件になっているということです。

皆さまはどう思われますか?

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田舎から遠く離れ、ふるさとのお墓にもなかなか行けない。だから自分の代わりにお参りに行ってもらう。ということかと思いますね。

以前から申し上げます通り、私は「多様化」という言葉で全てを片付けてしまうのはよろしくないと思っております。

本件も同様であり、「ちょっと待った!」であります。

仮に譲歩して「お墓掃除代行」ならばまだ納得すると思います。しかし「お墓参り代行」これがふるさと納税の返礼品?

 

きっとこの延長線上には、生業としての「墓参代行業」というビジネスが出てくるのではないでしょうか?もうあるのかも知れません。

初めは「ご先祖様に申し訳ない、せめてもの罪滅ぼし」的な感覚でスタートすると思います。

しかしその先には「今は墓参りは代行にしてもらう時代だ」などという言い回しが出現するでしょう。

 

日本にはたしかに「代参」という文化があります。だからといって身近なご先祖様のお墓を、顔も名前も知らない第三者にお参りしてもらうことが、果たして供養になるのでしょうか?

 

現代社会のニーズ?軽々に捉えるべきものでは無いように思いますが、皆さんはいかが思われますか?

 

ご覧下さり、ありがとうございました。合掌