お坊さんが語る終活

後悔しない人生を、笑顔の毎日を本当の終活で。

終末期医療の事前指示書

今朝の新聞に

終末期医療 自分の治療方針

   事前指示書66%賛成   作成は8%止まり

                                              厚生労働省調査

との見出しがありました。

f:id:obousansk:20180224095254j:image

自分が意思決定できなくなった時の、治療方針を書面にして備える、という仕組みについて6割のが賛成するも、実際にはこのうちの8%の方しか作成していないということでした。

 

終活の中で、例えば遺言や成年後見制度、また本件のような素材はいつも注目されております。しかし成年後見制度も昨年7月のデータでは55%が利用予定なし。国が一人一人の生活を守るために用意した制度。しかし、稼働しない。何故でしょう?

 

やはり日本人の古くから持つ文化にそぐわない、ということだと思います。

 

戦前の法律では「家督制度」が明記されていました。

また、核家族の様相はあまりございませんでした。

しかしこの70年で、家族のあり方が変遷を遂げ、「個」が主体の考え方が蔓延してしまった。だから制度でバランスを取らざるを得なくなった。

でも、土着の風土に合わないものは、やはり合わないんですね。

日本人が持つ土着の風土、農耕民族の歴史に、今の日本の制度は合わないということを、そろそろわからないといけないのではないでしょうか。

終末期医療の事前指示書よりも、家族間のコミュニケーションさえあれば、安心した老後を迎えられるのではないでしょうか。

良き日本の家族と文化が取り戻せますように。

 

ご覧下さり、ありがとうございます。合掌