取り返しのつかないこと
昨年の7月、広島市内の女子中学生が遺書のようなものを残して死亡した。
この度「市いじめ防止対策推進審議会」からの調査結果が公表された。
亡くなられた生徒へのいじめは、小学校からあったであろうと、推認。
亡くなる直前まで、「死ね」などの暴言のほか、傘で身体を叩かれる、また小石を投げられるなどの暴力もあったようです。
学校側は相談を受けるも、いじめとの認識をせずにおわった。
まずは生きてゆくことを辞めるところまで追い詰められた生徒さんの魂が少しでも安住できる世界にいたられることを願います。
またご家族の方の無念さは、同じ子を持つ親の一人として、ことばを失います。
日本の自殺者は平成15年を頂点に、減少しており、平成27年は24,025人。これが多いのかどうかは言えませんが、この年の全体の内の未成年の自殺は2.3% 554人となっています。
「そうでもないなあ」
そんな風に思わないでください。
世の中の機微もわからず、未成熟な命が、生命の維持活動を自ら停止する。こんな悲しい事はありません。
子供たちを取り巻く環境に「ゲーム」があります。全てとは言いませんが、ゲームでは「痛み」が生じません。脳内に快楽は生じるでしょう。
ゲームではボタン一つで、やり直しができます。画面の中のファイターは、一度敗れてもまた、すぐに再生されるのです。取り返しがいくらでもつくのです。
しかし、血液が流れる命は、失われると再生しません。取り返しがつかないのです。
「ジジ死ね、ババ死ね、親死ね、子死ね」
ドギツイ表現ですが、これほどの幸せはほかにありません。先に生まれたものから順番に逝く。これこそが最大の幸せだと思います。
痛みのわからない子供が少なくなるよう、我々大人はちゃんと見守らねばならないのではないでしょうか。
ご覧下さり、ありがとうございました。合掌