お坊さんが語る終活

後悔しない人生を、笑顔の毎日を本当の終活で。

佳き老い方を

今朝の新聞に

『屋内の凍死  高齢者注意』とあった。

夏の熱中症による死亡よりも、冬の低体温症による死亡の方が多く、1.5倍だそうです。

2010年以降毎年千人以上が亡くなっておられるそうです。

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先日、札幌で自立支援のための宿泊施設が全焼し、11人の方がお亡くなりになられたことは、どなたも記憶に新しいことと思います。犠牲の方々のご冥福をお祈りいたします。

 

この札幌の共同住宅では、生活保護費などから月額36,000円の入居費を払い、次に自立していくため一時的な受け入れをする場、という設定のもと、中には入浴、食事などの介助が必要な方もおられたようです。

また、先ごろ食事の提供がなされていたこともわかり、いわゆる無届の有料老人ホームに該当する可能性が示唆されてきました。

 

読者の多くはきっと運営者の責任を問い、行政の監督不行き届きをおっしゃるのかも知れませんね。確かにそれはそうかもしれない。

 

戦後、戦勝国は日本が二度と白人に牙を剥かない国家となるよう、一週間で素人に作らせた憲法を押し付けました。

そして七十余年の間に公助が当たり前という思考回路になってしまった日本人。その結果が、これだけ経済的に豊かになった国に住まう人々がこの有り様とは、いったい何なのでしょうか?

 

多くの人々は「対岸の火事」としてしか見ていないのかもしれない。しかし本件は決して対岸の火事などと呑気に構えておられることではないと思います。

 

産まれてきたのも一人なら、死ぬときも一人。

誰かと連れ立ってはあり得ません。しかし、産まれてくるときも、死んだ後も絶対に誰かのお世話にならねばならないのです。

 

もうそろそろ「共助」にシフトしませんか?

家族がベースです。そして地域や親戚。

人との関わりは勿論わずらわしさがつきまといます。でも、わずらわしさの無い社会とは、何とも無味乾燥な社会ではないでしょうか?

 

もっと自分のそばの人たちに目を向け、おおいにかかわりを持ち、自分も他人も共に佳き老い方の出来る生き方を積極的にもしてもらいたいと思います。

その意味においても、今の憲法は変えねばならないのです。

みんな老人になります。

そろそろ見直しをしましょうよ!

 

ご覧下さり、ありがとうございました。合掌