お坊さんが語る終活

後悔しない人生を、笑顔の毎日を本当の終活で。

いくつになっても

久しぶりに広島へ戻り、昨日は今年最後の月例祭を沢山の参拝者の方と務めさせていただきました。

そして今日は新築されたお宅での法要法座。

3年前にご主人を亡くされたお母様と、息子さんが住まうお宅へ行かせてもらいました。

 

90歳を過ぎたお母様と暮らすためのお家は、高齢者に優しい設備があちこちにあり、息子さんの想うお母様への配慮がされておりました。

 

法要を終えて、そこから色々お話をさせてもらいました。

 

この秋お母様は足を骨折されたそうですが、杖を頼りにはされますが、ご自身の足で歩いておられ、誠、仏さまの加護の強さを感じさせてもらいました。

 

そしてお母様が伏せている間、そのご子息が炊事、掃除、洗濯何でもこなされたそうです。

なかなか出来ることではないですね。

それでもやはり、時として「ムカッ」という心の環境があったそうです。

それはそうですよね。

 

でもお話しました。幸せになるには、幸せのタネを蒔かねばなりません。

その種蒔きのキーワードはズバリ!

「ありがとう」

お茶碗を二つ洗う、なんで俺が洗わなくてはならないんだ!そんな思いも出ると思います。

でもよく考えましょう。二つの茶椀が洗える環境は、二人が食事の摂取可能な状況であればこそ、もしこれが一人が入院でもしていたら、二つ洗えないことになります。だから、洗濯物や洗い物が多いのは有難いですよね。

 

そんな話を致しますと、息子さんは、そんな思い方したことなかったです。いいお話を聞かせてもらいました。と、喜んで下さいました。

 

孝行したい時に親は無し。

出来る時にできることを、後悔しなくて済むようにしておきたいですね。

 

ご覧下さり、ありがとうございました。合掌