ランタナ
お寺の前にわずかな花壇があります。
信徒さんがお世話くださっていますが、その中に一風変わった花があります。ランタナという花だそうです。
とても可愛らしい花で、小さな花がいくつも寄り添って形を成しております。
紫陽花などもそうかもしれませんが、小さな花がいくつも寄り添って一つの形を成している植物は他にもあるのかもしれません。
一般的に花というと、一輪一輪花の形を成しているものをイメージしますが、ランタナのような花は健気さをも感じます。
小さな花がが色を変え、寄り添って一つの形を作る。さながら花の家族といったところでしょうか。
大自然の中にあるものは、誰が作ったのでしょうか?花も木も、魚や鳥や肉眼では見えない微生物。無数の生き物が存在していますが、その由来を知る人はいません。
ですが、この大自然の中に存在するものは、存在する意義無くしては存在しないのだと思います。それぞれ役割を担いつつ、この世に置いていただいている、ということです。
ならば自分の課せられた役目は何なのか、それはいかにして果すべきなのか、それを知らなければ、存在の意味をなさない事になります。
仏教では縁覚という階位があります。
様々な縁によって悟りを得る人を言います。
中々そんな階位にはいたりませんが、せめて春夏秋冬の四季の移ろいの中に、諸行無常や栄枯盛衰の事象を観じて行ける人に成長して行きたいものであります。
生老病死
絶対の理です。そこをきちんと認識し、今日一日をいかに生きるかを見定めていただきたいと思うのであります。
ご覧下さり、ありがとうございました。合掌