お坊さんが語る終活

後悔しない人生を、笑顔の毎日を本当の終活で。

サイパン便り3

いよいよ当日を迎え、先発は7:45ホテルを出発。現地ラストコマンドポストへ向かいました。

朝から雲の流れが速いものの、とてもよい天気でありました。

到着後すぐに祭壇その他設営をし、本番を待ちました。

 

午前10時を目安に、地元ご来賓の方々も順次おあつまりくださいました。

 

アパタンサイパン市長、クリス政府観光局長ご夫妻、篠田サイパン領事、ペリー前観光局長ご夫妻他たくさんの方々がご参列くださいました。

法要後、クリス政府観光局長からご挨拶をいただき、来年以降もこの行事を歓迎し、末永い継続を期待します。とコメントくださいました。

 

全員で記念撮影をした後、バンザイクリフへ移動。遥か海の彼方に日本を仰ぐ岬の先端でまずは献花を捧げさせていただきました。

その後、教団慰霊碑前で勤行、再び記念撮影をした全ての行事を終えました。

 

先の大戦では約60000人の日本人がこの島で亡くなり、回収されているご遺骨は35000柱、まだ25000人がこの島の何処かでそのまま埋まっているそうです。

厚労省サイパンだけではありませんか、遺骨収集事業を行なっていますが、もっともっと積極的に進めるべきではないかと思います。

 

もし、皆さんのご家族が亡くなり、その行方がわからなかったら。

東日本大震災では、何年も遺体捜索が行われています。72年経った今、埋まっている人のことを知るご身内の方もほぼいないに等しいのだろうと思います。

でも、サイパンだけではないですが、日本を守ろうとした気高い人たちは間違いなくおられたのです。

彼らを私達は未来永劫、忘れてはなりません。

彼らが何を求めて、たった一つの命を使ってくださったのか、日本の国民すべてがそれを認識し、その恩に報いねば人道に反すると私は思います。

今日の法要が、御霊のお慰めとなり、魂の昇華に結びつくことを深く祈る一日でありました。

 

ご覧下さり、ありがとうございました。合掌