お坊さんが語る終活

後悔しない人生を、笑顔の毎日を本当の終活で。

沖縄慰霊行脚

日本列島に台風並みの低気圧が、覆う中、沖縄も早朝から大荒れの天気でありました。

戦火に喘がれた方々のことを思えば、雨が少々降っていても、ではありますがそれにしても本当に大雨でした。

 

読谷村の忠魂碑で一行のバスを待つ中、ずっと雨が降っていました。

しかしバスが到着すると、いつの間にかその雨は上がり、私は午前中のみの参加でしたが、一切雨に当たらず、亡くなられた方々が供養を待っていたかのようでした。

比叡山の回峰行の阿闍梨様を先達に、65名が小さな慰霊地一つ一つをまわり、読経供養を捧げました。

中でもチビチリガマという、自然壕。そこでは米軍の投降になびかすに全員が自決をした場所にもまいりました。f:id:obousansk:20170418173024j:image

行脚中、心中に仏様を念じつつ一歩一歩、歩ませていただきました。

 

現在の私達は何と幸せなのでしょう。

衣食に不足なく、情報は有り余るほど手に入り、誰かに大きく生活を脅かされる心配はほぼ不要だと思います。

戦時下では、毎日が生きることにまさに生活をかけておられたと思います。勿論今を生きる私達も生きることに生活をかけていると言えましょう。しかしその価値が違うように思います。

 

本当の終活とは、後悔しない生涯のため、毎日を命がけで生きることと思います。

終活に取り組まれる方には、方法を講じる終活ではなく、今を掛け替えのない時として捉え、振り返って後悔しない人生をお通りいただきたいと思います。

 

ご覧下さり、ありがとうございました。合掌